日常のマインドフルネス

Daily Mindfulness

Pay attention to everything

Mindful action

マインドフルネスはわざわざ時間をとって取り組む実践だけではありません。日常生活のなにげない行動に対して少しだけ注意を払うことで、マインドフルネスを持続的に実践することができます。歩くこと、食べること、お茶を飲むこと、手を洗うこと。その瞬間に体の感覚に意識を向ければ、なにかにとらわれていた心はニュートラルに戻り、心と体も穏やかに調和していきます。

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Stop mind-wandering

back to "here & now" Anytime

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Mindful Walking

歩行瞑想、歩く瞑想、禅では経行(きんひん)とも呼ばれます。歩いているあいだ、足の感覚に意識を向け続けます。買い物や仕事などで外出するついでにできます。歩いている間によそごとを考えて感覚から離れていることに気づいたら、それを否定的にとらえず、淡々と何度でも足の感覚に戻ります。それを繰り返すうちに、頭に勝手に浮かぶ感情やイメージなどから「今この場所」に戻る力を培うことができます。室内で同じ場所をゆっくりと行ったり来たりして、より細かく足の裏の感覚を感じ取るのも良いでしょう。

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Mindful Hand Washing

コロナ感染予防のためにもこまめな手洗いは欠かせませんが、注意深く(マインドフルに)丁寧に手を洗うこともマインドフルネスのひとつの実践方法です。過去からの習慣でサッと手早く手を洗うやり方が見についているなら、それを見直して、手に意識を集中させて、指の一本一本、手のひら、手の甲をよく見て、心を配って洗ってみましょう。衛生的なだけでなく、毎日何回も落ち着きと安らぎに浸ることができます。

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Mindful Eating

なにを食べていて、それがどんな感じなのか、ときには真剣に向き合ってみましょう。五感を総動員して、食べ物をきちんと認識する。その見た目、におい、口の触感、噛んでいる音、その味、のどの奥に流れていく感触。それらの感覚に意識を向け続けることで、心ここにあらずのまま自動的に食べていた習慣に気づき、食べるという行為の奥深さが現れてきます。感謝の気持ちも自然に生まれてくるでしょう。食べ物が自分の身体をつくり、自分の心にも作用することを自覚することができます。

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Mindful Drinking

お茶やコーヒーを飲むときに、意識を集中して飲んでみましょう。香りや熱さ、のどを通り抜けていく感覚もあるでしょう。時間がなければ、数口だけでもその感覚に没頭してみても、心と身体のつながりやバランスを取り戻すことができます。

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Mindful Bathing

入浴のときは身体感覚がくっきりと見えやすくなります。頭の中であれこれ思い浮かぶイメージからちょっと離れて、お湯の感触を全身で味わってみましょう。

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Mindful Tooth Brushing

歯を磨くときに口の中や手の動きに注意を向けて、少しゆっくりとブラッシングしてみましょう。鏡で歯を見ながら磨いて、視覚も活用するのも良い方法です。

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Mindful Dish Washing

食器洗いを面倒だと思わず、さっさと済ましたいとも考えず、ただ手を動かしてひとつひとつ食器を丁寧に洗ってみましょう。その瞬間瞬間に没入して、淡々と自分の動きを観察していけば、家事もまたマインドフルネスの実践になります。

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Mindful Stopping

赤信号は自分に立ち戻るチャンスともいえます。急ごうとしている気持ちに気づき、それを落ち着いて受け止めて、呼吸を感じてみましょう。クルマを運転するとちょっとしたことでイライラしがちですが、信号はそんな気持ちのゆらぎにも歯止めをかけてくれます。

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Mindful Locking

出かけるときに慌てて戸締まりをして、後で鍵をかけたかどうか思い出せないことはないでしょうか。急いでいても、一瞬でも呼吸に戻って頭をクリアにして、十分に意識しながら鍵をかけてみましょう。

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Mindful Communication

会話、メール、SNS・・・さまざまな方法でコミュニケーションをとっているとき、他者の反応に対して、イライラしたり、気分が重くなったりすることはよくあります。その際、単純に反応してしまうと、さらに状況を悪化させてしまうことになります。コミュニケーションをとっているときに、ちょっとでも身体感覚を研ぎ澄ませて、船の錨を下ろすように、流されないようにしてみましょう。

First-aid Mindfulness

S.T.O.P.

日常生活のなかで、心が負の方向に流されていきそうなとき、応急処置のように即効性のあるマインドフルネスのテクニックが、”S.T.O.P”です。S・T・O・Pの文字で始まる4つの小さな行動を組み合わせます。

S

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止まる

最初は文字どおりですが「ストップ」です。動きを止めます。心が乱れている感じを少しでも自覚したら、まず、いったん手足を止めて、意識を100%内側に向ける準備をします。

T

息をする

呼吸は実際には無意識でずっと行われているので、自分の体が自然に息をしているのに気づくことです。注意が向きやすくなるために、最初に意図的に深呼吸を数回するのも効果的です。

O

観察する

自分の呼吸や身体の感覚に意識を向け、その状態を客観的に観察します。心の状態はある程度身体に表れているので、身体感覚から自分の感情や思いまで注視します。できれば周囲の音や空間にも意識を向け、状況をあるがままに受け止めます。

P

進む

自分が気にしていることを距離感をもって認識し、「今ここ」に戻った感覚が生まれてきたら、再び行動を始めます。どんな状況でもごくわずかな時間があれば、S.T.O.P.のプロセスを通して、マインドフルネスのエッセンスを得ることができます。